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「心の四季」

 最近詩の話が続いていましたが、そのついでに今回も私の好きな詩人のお話と演奏会の宣伝をさせていただきます☺。好きな詩人は山形県出身の吉野弘という方です。きっかけは大学時代に合唱曲『心の四季』を歌ったことです。「四季」なので、当然季節の四季を取り上げているのですが、「心」とついているだけに、人間の心の深い部分の変化を四季の変化に例えているところが琴線に触れるのです。

 「雪」をテーマに詩を書くと、雪の白さの美しさ、可憐さ、時には切なさを捉えるものが多いかと思います。しかし吉野弘の『雪の日に』という詩には「欺きやすい雪の白さ 誰もが信じる雪の白さ」「あとからあとからふりつづく 雪の汚れをかくすため」「どこに 純白な心などあろう どこに 汚れぬ雪などあろう」という強くきつい言葉が並びます。人は誠実にありたいけれど、生きている限りそんなきれいごとでは生きられない。ということなのでしょうか。この詩の表現に共感できたのは、私も吉野と同じ雪国の生まれだからかもしれません。

 『愛そして風』も抒情的で好きな詩です。「過ぎた昔の 愛の疾風に いくたびとなく 吹かれざわめき 歌いやめない 思い出を」。風が止めば草木の揺れも止むけれど、人は愛する人と別れても二人の思い出を思い返すたびに心が動いていてしまい、草木のように簡単に止むものではないということでしょう。人を愛することの苦しさや、哀しさ、辛さとった心の奥の重さを美しい旋律と共に歌うと、胸の奥がキューとなって涙が出そうになることがあります。

 この『心の四季』は今週土曜日にオーレンで高田木曜会合唱団の定期演奏会で歌われます。私もそのメンバーの一人です♪30日は市内でいろいろ行事が重なっているようですが、もし興味がござましたらぜひお越しください♬お待ちしております。            🍙いばらき

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