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悩む弔電の敬称

 馬場県議と親しい方の妻が亡くなられました。そこで喪主様宛に弔電を打つことになりました。いつも通り例文を基に弔電の内容を考えていると、「そういえば妻が亡くなられた時の弔電を打ったことがない」ということに気づき、ふと手が止まりました。はて、故人についてどんな敬称を使えばよいの?

 事務所内で行われた勉強会でジェンダーが話題になったときに、90代の女性の方が「テレビを見ていると若い人まで夫のことを『うちの主人』と言っているのが嫌でね。もうそういう時代ではないでしょ」とおっしゃっていました。私もほんの少し前まで「ご主人様はいらっしゃいますか」「奥さまによろしく」などと意識せず話しかけていました。最近になりジェンダーを少し意識するようになってからは相手のパートナーについてどう呼べばよいかと考えながら話をするようになりました。とはいえ、まだまだご主人や奥様と言ってしまうことも多いです。これを「ことばジェンダー」というそうです。

 当事者夫婦がお互いについてどう呼ぶかというのはジェンダーを意識すれば「夫」「妻」「パートナー」「名前」と選択肢はあります。ところが第三者からの呼び方はというと・・・難しい。名前がわかれば名前に様やさんをつけて呼ぶようにしてますが、わからないときは本当に困ります。

 そして今日の弔電。例文を見ると「奥様」が主流。次に「ご令室」「ご令閨」。これらは丁寧な言葉であってもどちらも家や門の『中にいること』を表す表現。これらを使用せず故人の名前に様を付ける?と悩みました。しかし最終的には、「ご令閨」を選択しました。今でも心の中でモヤっとした、ちょっと釈然としない感覚はあることは否めませんが・・・。

 「ことばジェンダー」は生きている人々だけでなく、故人への表現も今後考えていくことが必要なのかもしれませんね。そんなことばの難しさを感じたできごとでした。

                                        🍙いばらき

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