兵庫県知事のパワハラ疑惑などを告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委)の委員を務めた竹内英明元県議が亡くなられたとのニュースがありました。死因は自死と報道されています。SNSによる過剰な誹謗中傷が原因と思われるとのこと。このようなニュースを見聞きすると、心の底から怒りが湧いてきます。
SNSの発展で、広く政治や経済に関心を持つことができるようになったのはメリットかもしれません。一方で今回のように集団心理で「みんな言っているし、いいんじゃない」という考えで誰かが発した言葉に後乗り(中には悪乗り)して、「意見」を通り越した過激な投稿をしている人が増えた印象があります。「言いたいことあるなら人の背中に隠れず堂々と一人で発言しなさいよ!」と言いたいです。
私は「秩序ある選択肢から、誰かに強制されることなく自分の意思で選ぶことができることが「自由」である」と今まで考えて生きてきました。そしてその選択をする時には社会規範やルールを遵守することが大前提であると。しかしその選択肢さえ無視して、規範やルール、人権などお構いなしで「これこそ自由」なんだという現在の一部の風潮に怖ささえ感じます。SNSの発展によって人間がより知的にそして理性的になるのではなく、その逆に向かっているようにも思えるのです。
今、新潟県は柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決めようと条例制定に向けて一歩を踏み出しました。原発再稼働の賛成派と反対派、その一方が「社会悪」であると過剰な評価をして、相手の人格を否定して息の根を止めるまでこき下ろすことが起きてはなりません。今後の新潟県でも、兵庫県のように考え方の異なる議員または議員の家族に対して「死」を頭によぎらせるようなSNSによる過剰な誹謗中傷による情報の集団リンチが絶対に絶対にあってはいけないのです。
現在、情報流通プラットホーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)がありますが、その現行の法律で対処できないことも起きてくるのではないでしょうか。SNSは県内にとどまりません。全国からまたは世界から過激な誹謗中傷があってはならないことだけれど、そういう被害を被るかもしれないという覚悟とそれらの対策を事務所としても今から考えなければならないかもしれません。それはなんだか悲しいことです…。
最後に亡くなられた兵庫県の竹内元県議のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 🍙 いばらき